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空気層による緩やかな断熱環境の構築と空間構成の融合
夏季でも20℃前後にある中札内村の気候を利用し、空気層の連続のみによる断熱を可能にしている。「家型」の屋根勾配は60°に設定し、積雪加重をほとんど受けず最小限のパイプだけで屋根を構成する事ができる。屋根から地上に落ちた雪の側圧には、短辺方向では等間隔に入れられた『家型トラス』、長辺方向では雪や草花をモチーフにした『雪花ブレース』により強度を確保している。家型の空間は熱気を上部に蓄えるため、既成のビニルハウス用天窓を利用し暖気を逃がす。明るい時間帯には内部の活動を微かに外部へ伝え、内部では外部をぼんやりとしか見せず意識を休息や会話へと向けさせている。日照時間の短いこの地においては薄暗い時間帯も長いため、内部の光を外部に放ち雪花ブレースを際立たせ来訪者の記憶に留められる様な建築になればと考えた。
用途 規模 : 軽食販売施設 ビニルハウスパイプ構造
設計 *s t u d i o L O O P
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